
●セーラー服の歴史
| 日本では、「女子生徒の制服」というイメージが一般化されている「セーラー 服」ですが(fig1)、これがもともと海軍の伝統ある軍服であることはご存知か と思います。事実、海外ではポパイやプルートも着ているように、「水兵さん」 のイメージが強いでしょう。現在でもわが国の海上自衛隊をはじめ、各国の 海軍はセーラー服を制服として着用しています。 しかし、セーラー服はなぜ、あのような特徴的な形をしているのでしょうか。 短い丈、大きな襟、如何なる必然性からあのような形状になっているので しょうか。
セーラー服にはどのようなルーツがあるのか、はっきりと分かっていない のが現状ですが、諸説が論じられています。 まず、一番大きな特徴である大きな襟についてですが、海上では波や風 の音で号令などが聞き取りにくい為、襟を立てて、良く聞こえるようにする 為という説があります(fig2)。 また、海上では水は貴重品であり、洗濯などができずに不衛生な状態と なります。特に当時の男性は髪を伸ばして後ろに束ねる習慣があり、襟 から背中にかけてが非常に汚れやすい状態になります。それを防ぐため に首まわりにスカーフを巻いていたのが、取り外し式の襟になっていった という説です(fig3)。 またその他の特徴ですが、海に落ちた時にすぐ脱ぎやすい様に、丈が短 く、胸元が開いているという説もあります。 後で述べる様に、現在見られる形状のセーラー服が絵画に登場するのが 1846年であり、それより前のナポレオン時代(1800年頃)の資料では、 その様な形状の服が見当たらないことから、おそらくその間に形成された ものと考えられます。 いずれにせよ憶測の域を出ず、ルーツをはっきりさせるのが今後の課題 であります。
現在見られる形状のセーラー服がイギリス海軍に採用されるのが1857年 となっています。しかしウィンターハルターの「セーラー服を着るアルバート 王子」という絵画が1846年に発表されており、少なくともその頃にはセー ラー服がイギリス海軍水兵の服として、一般的になっていたと考えられます。 当時のイギリスは「日の沈まぬ国」と言われ、そのライフラインである海上 交通路を守るイギリス海軍(ロイヤルネイビー)は力の象徴でありました。そ のため、各国の海軍もこぞってイギリス海軍を模範とし、セーラー服も各国 の海軍に普及していきました。 また、先に触れた「セーラー服を着たアルバート王子」が発表されると、そ のかわいらしさが評判となり、セーラー服が子供服として広く流行しました。 日本には大正時代に女子生徒の「体操服」として採用され、その後全国へ 広まっていきます。 参考文献 |
(fig1)描かなくても分かるって。 つーか描きたかっただけ。 ![]()
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